10代から熱い支持を受け続けるホラー作家、山田悠介の作品を知る

これまで発表されてきた作品

親指さがしで何かが起こる

山田悠介さんの作品ではリアル鬼ごっこが一番の代表作となっている、色々な意味でだ。何を言っているのかについては調べてみれば分かると思いますが、それ以外にも彼が発表した作品としてどのような物があるのかを見てみよう。ここで少し取り上げたいのが、個人的にリアル鬼ごっこという作品を映画で初めて知った時にコンビニで原作ではないが、コミカライズされた作品を見かけた事がある。その後調べてみると劇場映画としても公開されていることを知ったのが、『親指さがし』というものです。

2003年に刊行されたこちらの作品はその後、話題を博した8.1から翌年の2006年に映画が制作されていた。大分前になるが、この頃から巷では既に山田悠介という作家の存在は人知れずとも有名になっていったのかもしれません。ホラー作品が流行っていたというものではないが、話題は抜群だったことからの映像化といえます。

こちらの作品もホラーになりますが、これはライヴなどとは違ってちゃんとした『ホラー作品』となっている。そもそもタイトルの親指さがしとは一体何のことを指しているのか、そこから知らないという人のため説明していこう。

親指さがしとは

作中・劇中でも重要な鍵となるのが『親指さがし』というものがある。これはバラバラ殺人事件の被害者になったある女性が自身の見つからない親指を見つけるために探しだす、という趣旨で始められた都市伝説的な物となっている。原作でも映画でも同様にこの遊びを主人公たちが行ったことで物語は展開していきます。

どんな遊びかというと、

  • 1.輪になって座り、右隣の人の左親指を自身の右手で握る。
  • 2.目を瞑って自分が別荘で殺害され、解体されることを想像する
  • 3.目を開けると身を覚えのない部屋にたどり着き、ここから親指さがしが本格的に始まる
  • 4.そこで別荘へと向かって蝋燭の火を吹き消すと無事に元の世界に戻れる
  • 5.目を閉じている最中、後ろから肩を2回叩かれることはあるが、決して振り向いてはいけない。振り向けば最後、二度と生きて帰ってこられなくなってしまう

これを子供達の間で人気になっているというのが原作設定だ。

遊びとしている時点からかなり不吉な様子が漂っている、そしてこの遊びをしている際に主人公が淡い恋心を寄せていた少女が目を閉じている時に叩かれてうっかり振り向いてしまい、気付けばその場から彼女は消えてしまったのだ。遊びのつもりだったのに、悪ふざけをしているだけだとして主人公たちは少女を探しますが見つからない。やがて本当に連れて行かれてしまったのかという結論にいたり、そのことに深い傷を負ってしまうのだった。

事が起こってから数年後、行方不明となった少女のことに負い目を感じながら生きていた主人公たちの周りで異変が起こり始める。なんと親指さがしをしていた友人たちが次々と惨殺されて、バラバラに身体を切断されるという事態が起こるのだ。1人、また1人と死んでいき、その全ての遺体から左手の親指だけが見つからないという不可解な事件が引き起こされてしまいます。

主人公は改めて親指さがしとは何だったのか、少女が何処に行ったのか、その秘密を探ろうとする。

実のところ

映画化された親指さがしですが、実はこちらの作品もリアル鬼ごっこと同じく原作の設定を一部持ってきているだけの、映画ならではの展開となっているのだ。どうしてそのまま使用されないのか、という疑問は残りますが、この作品でも趣旨は代わりません。いなくなってしまった少女が何処に行ったのか、次々死んでいく友人たちを彼女が殺しているのか、そうした問題を見つけるために奔走していく点ではよく似ている。

ただ結末については原作と映画で異なるので、気になる人は一読してみるといいだろう。

リアル鬼ごっこより先に公開はされたが

この親指さがしという映画は2006年に公開されているので、リアル鬼ごっこよりも先となっている。主演はとあるアイドルグループの初主演映画として話題をファンを中心に集めていましたが、こちらの作品も筆者はリアル鬼ごっこの映画版より後に知ったものだ。その後気分転換も兼ねて原作を題材にした漫画を見たところ、ホラー作品としては中々おもしろいかもと思った。

だが当時のことを思うと話題という点ではあまり多くの人を惹きつけるだけの存在にはなれなかったよう。そう思えば小説としてはそれなりに有名だったが、それも一部でしかなかった。